未完成の美学

人間に想像力がある限り、この遊園地は完成しない

 

世界一有名なテーマパークを作った、ウォルト・ディズニーの言葉だそうです。

彼の言葉を守るように、ディズニーランドは今でも進化し続け、世界中の人たちを魅了しています。

 

日本にも古来より「完成した瞬間から崩壊が始まる」という考えがあり、建物を建てる際、柱や柱の模様を本来あるべき状態ではなく、あえて逆さにして建物自体を未完成の状態にする、逆柱(さかさばしら)という風習があるそうです。

 

完璧な状態で引き渡せよ!って思う人もいるかもしれませんが、完全な璧(球体)はもうこれ以上先がないという状態でもあり、あとは崩壊していくしかないとした昔の人の考えには、厨二心的なアレも含め、共感しかありません。

 

今回はこの、未完成の美しさについて、語っていきます。

 

みかん星 ハッブル宇宙望遠鏡撮影
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最強の日傘を求めて

平安時代空海というなんかめっちゃ偉い人がいました。

彼は書の達人でもあったため、のちにこんな諺が誕生します。

「弘法筆を選ばず」

 

神髄を究めた人間ならば、使う道具の良し悪しなんて関係ない!という意味ですが、実際の弘法大師は、ダイソーで買ってきた筆で書をしたためていたわけではありません。

それぞれのシーンに合わせ。選びに選び抜いた至高の一本をちゃんと持っていたと言われています。

 

 

時は流れ

令和4年夏、観測史上初、6月に40度越えという異常な暑さを記録した日本列島。

その片隅で一匹のお魚が全身に汗をしたため、太陽の下で蒸し干しにされていました。

 

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ラーメンをすするとき、ラーメンもまた寿命をすすっているのだ

お久しぶりです。

前回ブログを書いたのが2017年の12月

一年半以上空いてしまいました。

 

更新を心待ちにしていた全国一千万人のファンの皆様には、申し訳ない気持ちでいっぱいです。この記事も2018年4月からだらだら書き始めて現在に至ります。

……締切が無いと人はこうも堕落してしまうものだということがよくわかります。

 

 

 『おいしいご飯』

今回のテーマはご飯です。

食べ物について語ると言えば美食家・北大路魯山人の随筆が有名です。彼は著書の中で「海の幸で一番はフグ、味が無くて美味である」「山の幸で一番はわらび、味が無くて美味である」みたいなことを言っていた記憶があるのですが、なんかカッコよくないですか?

私なら「海はエビフライ!山はトンカツ!ソースもたっぷりな!」と答えて、子供たちからは支持されそうですが、そこでクールに「ん~ワラビぃ…ですかねぇ」って答えるのイケてますよね。

 

というわけで、自分も魯山人に倣って好きな食べ物について語るので

よかったらゆっくりしていってね

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 はぁとねぎ

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おためごかしについて語る

おためごかしという言葉を聞いたことがありますか?

私が初めてこの単語を知ったのは2010年の冬でした。

西尾維新の小説、戯言シリーズの文中で使われていて

気になって電子辞書で調べたのがきっかけでした。

 

この言葉の意味を知って以降7年間

色んな場面で呪いの言葉のように浮かんでくるようになりました。

 今日は私が衝撃を受けた「おためごかし」について

いくつかのエピソードと共に、少しお話したいと思います。

 

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